摂食嚥下リハビリ・食事指導
摂食・嚥下機能障害は様々な疾患に伴って生じてくる症候群になります、原因は器質的な障害や機能的な障害に分かれており、歯科医師単独での判断は出来ません。
嚥下機能評価、嚥下内視鏡検査、嚥下造影検査の検査結果に基づき主治医の先生に連携して他職種と連携し摂食嚥下リハビリテーションや食事指導を提案させて頂きます。
訪問歯科での歯科衛生士、言語聴覚士による口腔内や咽頭機能強化のトレーニングも対応しております。
また管理栄養士による栄養面のサポートも行っております。
訪問歯科診療
さいたま口腔リハビリテーション歯科クリニックでは、摂食嚥下を中心に対応しておりますが近隣の歯科医院への通院が困難な方への訪問歯科を行なっております。訪問可能エリアは医院から16km圏内ですが、継続した治療が必要な場合は同法人の大宮デンタルクリニックと連携して対応致します。


主な訪問歯科エリア
さいたま市全域 戸田市 川越市 蓮田市 上尾市 川口市 など
*訪問歯科診療にかかる患者様の一部負担金は医療保険の適応となります。
ご自宅や居住系施設においては介護保険も同時に適応されます。
間接訓練
嚥下には舌や口腔内・咽頭・喉頭といった飲み込みに直接関わる器官の機能のみでなく、呼吸や姿勢などが大きく関わり、首や肩、上肢や体幹などの可動域や筋力、そして呼吸機能などが影響します。口腔ケアや義歯の調整・ポジショニングは全身管理の基本となります。
嚥下訓練は出来るだけ座位で行います、座位を取る事で嚥下に必要な呼吸機能は改善され咀嚼や嚥下に関わる筋の動きも改善します。また口腔ケアを行う事で、口腔内の雑菌の繁殖が抑制され、口腔内の刺激により唾液の分泌を増やし、舌や咽頭の動きを促すことになります。
口腔ケア・・・意識の賦活・肺炎予防・味覚の維持
舌の可動域訓練・・・食塊保持・形成・送り込みの強化
唾液腺マッサージ・・・唾液分泌の促進
喉のアイスマッサージ・・・嚥下反射の誘発・遅延の改善
裏声発声法・・・喉頭周囲筋の運動・喉頭挙上の賦活
声門閉鎖訓練・・・反回神経麻痺での声門閉鎖を促す
ブローイング・・・鼻咽腔閉鎖を促す
シャキア法・・・舌骨上筋群を強化
咳嗽訓練・・・喀出の強化

直接訓練
実際に食べ物を経口摂取して訓練をします、主治医の許可を得てパルスオキシメーターや吸引器を用意して
リスク管理を徹底して行います。
氷なめ・・・少量の水が嚥下を誘発
複数回嚥下・・・咽頭残留を除去する
交互嚥下・・・ゼリーなどの通りの良いもので咽頭残留を除去する
頸部前屈・・・気道が保護され、誤嚥が防止される
横向き嚥下・・・伸展した側の咽頭通過改善
息堪え嚥下・・・声門閉鎖の強化 飲み込んだ後に呼気で気道からの排除
うなづき嚥下・・・舌の送り込みが出来ない場合 重力の力を借りる
リクライニング 位
参考文献 口から食べるを支える 南山堂
Dysphagia Evaluation and Treatment
医歯薬出版株式会社



食事指導
嚥下機能検査を踏まえて、誤嚥リスクの少ない食形態、姿勢、食べ方を指導いたします。
摂食嚥下リハビリテーション学会が出している学会分類と各種介護食の分類を参考にして食形態のご提案をいたします。

食上げ指標
食形態を上げる場合の指標を作りました。
むせ、熱発、痰量、食事摂取量、時間・・・・など各種項目をモニタリングして対応します。
NMES(神経筋電気刺激)
神経筋電気刺激とは筋肉を電気で刺激することで筋力の強化を行う方法です。
当院では摂食嚥下に関わる舌骨上筋群、表情筋などの刺激、間接訓練との併用で
使用しております。
適応
・廃用性筋萎縮の予防
・関節可動域の拡大
・筋機能の再教育
・一時的な痙性の抑制
・電気的補助具としての役割
・局所血流循環の増加

*(株)伊藤超音波HPより転載
